中国から仕入れた化粧品を日本で販売するには、原則として医薬品医療機器等法(薬機法)の許可が必要です。自社で輸入して自社の商品として売る場合は「化粧品製造販売業」と「化粧品製造業(包装・表示・保管)」の2つの許可が求められます。この記事では、どんな場合にどの許可が要るのか、個人輸入との違い、仕入れ前に決めておくことを整理します。
- 輸入した化粧品を販売するには、原則として薬機法の許可が必要です。
- 自社で輸入して自社製品として売るなら、化粧品製造販売業と化粧品製造業(包装・表示・保管)の許可が要ります。
- 個人輸入の範囲(1品目24個以内など)で入れた化粧品は、販売できません。

化粧品の輸入販売には薬機法の許可が必要
海外から輸入した化粧品を販売・授与する場合は、薬機法の許可が必要です。神奈川県の案内(2026年8月更新)では、国内で製造した化粧品だけでなく、海外から輸入した化粧品を販売する場合も許可が必要とされています。
一方で、国内の製造販売業者から仕入れて、表示や包装を一切変えずに販売する場合は、許可は不要とされています。つまり「誰が輸入して、誰の製品として世の中に出すか」で、必要な許可が変わります。
化粧品は、雑貨と同じ感覚で「仕入れて、届いたら売る」ことができません。発注する前に、許可の有無と販売の形を決めておきましょう。
どの許可が必要か(ケース別)
必要な許可は、輸入と出荷をどこが行うかで3つのケースに分かれます。神奈川県の案内をもとに、表にまとめます。
| ケース | 必要な許可 |
|---|---|
| 自社で輸入し、自社製品として出荷する | 化粧品製造販売業許可+化粧品製造業許可(区分:包装・表示・保管) |
| 輸入を他社に任せ、自社製品として出荷する(保管を伴う場合) | 化粧品製造販売業許可 |
| 自社は輸入だけ行い、他社の製品として出荷する(保管を伴う場合) | 化粧品製造業許可(区分:包装・表示・保管) |
| 国内の製造販売業者から仕入れ、表示・包装を変えずに販売する | 許可は不要 |
なお、自社で輸入して自社製品として出荷する場合は、日本語の表示がすでに付いている製品でも、国内の製造所でいったん保管し、必要な試験検査を行う必要があるとされています。
製造販売業と製造業の違い
2つの許可は役割が違います。製造販売業は「市場に出荷する」ための許可で、製品の品質と安全性について最終的な責任を負います。製造業は包装・表示・出荷判定前の保管などを行う許可で、製造したものを市場に直接出荷することはできません。
| 許可 | 役割 | 主な要件 |
|---|---|---|
| 化粧品製造販売業 | 市場への出荷。品質・安全性の最終責任を負う | GQP省令・GVP省令への適合、総括製造販売責任者(薬剤師など所定の資格者)の設置 |
| 化粧品製造業 | 包装・表示・出荷判定前の保管など | 構造設備の基準に合う製造所、製造所ごとの責任技術者(薬剤師など所定の資格者)の設置 |
また、製造販売業者は、化粧品の製造販売を始める前に品目ごとに「製造販売届」を出す必要があります。許可の申請前には、都道府県の窓口での事前相談が必要とされている場合があります。手続きの詳細は、営業所のある都道府県の薬務課に確認してください。
個人輸入の化粧品は販売できない
個人輸入として入れた化粧品を、販売・譲渡することはできません。税関の案内では、化粧品は「標準サイズで1品目につき24個以内」であれば、輸入確認証なしで個人輸入できる目安とされています。ただしこれは自分で使うための範囲です。
税関の案内では、許可を受けた者でなければ化粧品を業として輸入してはならないとされています。個人で使う目的で輸入確認証の交付を受ける場合も、販売などを目的としていないことの確認を受ける必要があります。
個人で使う目的の輸入と、販売目的の輸入では、税金の計算や手続きが変わります。詳しくは 個人輸入と商用輸入の違い をご覧ください。
仕入れの前に決めておくこと
化粧品を扱うなら、発注の前に「どの形で販売するか」を決めておくことが一番大切です。次の順番で確認すると、あとで売れない在庫を抱えるリスクを減らせます。
- 販売の形を決める:自社で許可を取るのか、許可を持つ製造販売業者の製品として出してもらうのかを決めます。
- 都道府県の薬務課に相談する:自社で許可を取る場合は、必要な体制(責任者・製造所)と期間を確認します。
- 表示と成分を確認する:日本で販売するための表示や成分のルールを、製造販売業者や窓口に確認します。
- 見積もりを取る:許可や販売の形が決まってから、数量と送料を含めた見積もりを取ります。
自社ブランドの化粧品を中国の工場で作る場合も、日本で販売するには上の許可の考え方が当てはまります。OEMの進め方は OEMとODMの違い も参考にしてください。
よくある失敗例
化粧品の仕入れで多い失敗は、許可の要否を確認する前に発注してしまうことです。次のような例に気をつけましょう。
| よくある失敗 | どうすればよいか |
|---|---|
| 個人輸入の範囲で取り寄せた化粧品を、ネットショップで売ろうとする | 個人輸入の化粧品は販売できません。販売するなら許可を取るか、許可を持つ事業者の製品として仕入れます。 |
| 日本語の表示が付いているから、そのまま売れると思い込む | 自社で輸入して自社製品として出す場合は、日本語表示済みでも国内の製造所での保管と試験検査が必要とされています。 |
| 許可の準備期間を考えずに、販売開始日を決める | 責任者の確保や事前相談に時間がかかることがあります。先に都道府県の窓口に相談し、準備期間を見込んでから発注します。 |
| 雑貨と同じ感覚で、成分や表示を確認せずに仕入れる | 日本で販売するための表示・成分のルールを、製造販売業者や窓口に確認してから仕入れます。 |
化粧品に限らず、日本で販売するための規制がある商品は、仕入れの前に必ず確認しましょう。電気製品なら モバイルバッテリーとPSEマーク、食器なら 食器の輸入と食品衛生法 のように、商品ごとにルールが違います。
青山代行で化粧品を仕入れるときの注意
青山代行では、日本や中国の法律で輸出入が禁止されている商品やコピー品・非正規品は購入できません(利用規約)。化粧品のように国内の許可が必要な商品は、販売の形と許可の状況を決めたうえでご相談ください。
購入の代行手数料は商品代金の5%です(料金)。国際送料は 国際送料のページ、総額の目安は 費用シミュレーター で確認できます。輸入禁止の商品については 中国輸入で禁止されている商品 もあわせてご覧ください。
よくある質問
中国から輸入した化粧品をネットショップで売るのに許可は必要ですか?
原則として必要です。自社で輸入して自社製品として販売する場合は、化粧品製造販売業許可と化粧品製造業許可(包装・表示・保管)が必要とされています。国内の製造販売業者から仕入れて表示や包装を変えずに売る場合は、許可は不要とされています。
個人輸入なら何個まで化粧品を輸入できますか?
税関の案内では、標準サイズで1品目につき24個以内が、輸入確認証なしで個人輸入できる目安です。ただし自分で使うための範囲で、販売や譲渡はできません。
許可を取る前に何をすればよいですか?
営業所のある都道府県の薬務課に相談します。製造販売業には総括製造販売責任者、製造業には製造所ごとの責任技術者が必要で、許可を取った後も品目ごとに製造販売届を出す必要があります。
まとめ
- 輸入した化粧品を販売するには、原則として薬機法の許可が必要です。
- 自社で輸入して自社製品として売るなら、製造販売業と製造業(包装・表示・保管)の許可が要ります。
- 個人輸入の範囲で入れた化粧品は販売できません。
- 発注の前に販売の形を決め、都道府県の薬務課に相談してから仕入れましょう。
化粧品の仕入れについてのご相談は、お問い合わせからどうぞ。

