中国輸入の関税と消費税は、商品代金に日本までの送料・保険料を足した「課税価格」をもとに計算します。関税は品目ごとの税率で決まり、消費税と地方消費税は「課税価格+関税」に合わせて10%(軽減税率の品目は8%)かかります。この記事では、税関やジェトロの説明をもとに、計算の順番と計算例、20万円以下の簡易税率や1万円以下の免税のルールを説明します。
- 関税の課税価格は、商品代金に日本の港までの運賃・保険料などを足した金額です。
- 消費税・地方消費税は「課税価格+関税」に対して合計10%(軽減税率の品目は8%)かかります。
- 課税価格が20万円以下なら簡易税率、1万円以下なら原則として関税・消費税が免除されます(例外の品目あり)。

中国輸入でかかる税金は何?
中国から商品を輸入するときにかかる税金は、原則として関税、消費税、地方消費税の3つです。税関の説明では、貨物を輸入する際には原則としてこの3つが課されるとされています。
| 税金 | 計算のもと | 税率 |
|---|---|---|
| 関税 | 課税価格(商品代金+運賃・保険料など) | 品目ごとに決まる(無税の品目もある) |
| 消費税(国税) | 課税価格+関税(+酒税などの個別消費税) | 7.8%(軽減税率の品目は6.24%) |
| 地方消費税 | 消費税(国税)の額 | 国税の額×22/78(合計で10%、軽減税率は8%) |
このほかに、通関業者に払う通関手数料や、運送会社の立替手数料がかかる場合があります。これらは税金ではなく、手続きの費用です。
関税の課税価格はどう決まる?
関税の課税価格は、買い手が売り手に支払う商品代金に、日本の港(空港)に着くまでの運賃・保険料などを足した金額です。税関はこれを「現実支払価格」に「加算要素」を足して求めると説明しています。
税関の説明で加算要素とされている主なものは、次のとおりです。
- 輸入港に到着するまでの運賃、保険料などの運送関連費用
- 買い手が負担する仲介手数料、容器の費用、包装の費用(買付けを代理する者への手数料=買付手数料は除く)
- 買い手が無償または値引きで提供した材料・部品・金型などの費用
- 輸入取引のために支払う特許権・商標権などの使用料
外貨(人民元など)で払った金額は、円に換算して計算します。ジェトロの説明では、このときのレートは輸入申告日のレートではなく、税関が公示する週間平均レート(輸入申告日の週の前々週のもの)を使います。見積もりで使う為替レートとは違う場合があるので注意しましょう。
関税・消費税の計算の順番
計算は「課税価格 → 関税 → 消費税 → 地方消費税」の順番で進めます。ジェトロの説明をもとにまとめると、次のとおりです。
- 課税価格を出す:商品代金+運賃・保険料などを円に換算します(1,000円未満は切り捨て)。
- 関税を出す:課税価格×関税率(100円未満は切り捨て)。
- 消費税(国税)を出す:(課税価格+関税)×7.8%。
- 地方消費税を出す:消費税(国税)の額×22/78(100円未満は切り捨て)。
関税率は、品目(HSコード)ごとに決まっています。中国から輸入する場合でも、EPA(経済連携協定)の税率を使える品目がありますが、使うには原産地証明書などが必要です。正確な税率は、税関の実行関税率表で確認するか、通関業者・税関に相談しましょう。
計算例:課税価格10万円のプラスチック製品
ここでは、課税価格(商品代金+運賃・保険料)が10万円のプラスチック製品を、20万円以下の簡易税率(3%)で輸入した場合の目安を示します。
| 項目 | 計算 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 課税価格 | 商品代金+運賃・保険料 | 100,000円 |
| 関税 | 100,000円×3% | 3,000円 |
| 消費税・地方消費税 | (100,000円+3,000円)×10% | 約10,300円 |
| 税金の合計 | 約13,300円 |
※計算の流れを示すための例です。実際の税額は、品目の税率、為替レート、端数処理によって変わります。
このように、関税が低い品目でも、消費税・地方消費税として課税価格のおよそ1割がかかります。仕入れの利益を考えるときは、関税だけでなく消費税分の資金も用意しておきましょう。
20万円以下なら「簡易税率」が使える
課税価格の合計が20万円以下の一般貨物や郵便物には、品目をまとめた「簡易税率」を使えます。税関の案内による主な税率は次のとおりです。
| 主な品目 | 簡易税率 |
|---|---|
| 衣類と附属品(メリヤス編み・クロセ編みのものを除く) | 10% |
| プラスチック製品、ガラス製品、卑金属製品、家具 | 3% |
| ゴム製品、紙製品、陶磁製品、鉄鋼製品、すず製品 | 無税 |
| その他のもの | 5% |
ただし、ニット製の衣類、履物、革製のハンドバッグなどは簡易税率の対象外で、一般の税率になります。また、輸入者が希望すれば、簡易税率を使わずに一般の税率で計算することもできます。
1万円以下なら関税・消費税は免除される?
課税価格の合計が1万円以下の貨物は、原則として関税と消費税・地方消費税が免除されます(少額免税)。ただし、税関の案内では、革製のバッグ、パンスト・タイツ、手袋・履物、スキー靴、ニット製の衣類などは、個人で使う贈り物の場合を除いて免除されないとされています。
また、海外の小売価格の6割で課税価格を計算する特例は、個人が自分で使う目的の場合のものです。販売するための仕入れには使えません。
財務省の関税・外国為替等審議会では、越境ECの増加を受けて、簡易税率や少額免税の制度の見直しが検討されています。2026年6月時点の資料では、具体的な内容や開始時期は示されていません。輸入する時点の税関の案内を確認しましょう。
青山代行を使う場合の税金の支払い
青山代行の航空便・船便で送る場合、通関手数料・関税・輸入消費税・立替手数料などが発生したときは、日本側の運送会社から請求されます。くわしくは国際送料ページの注意事項をご覧ください。
- 費用シミュレーターは、代行手数料(商品代金の5%)と国際送料の目安を計算するもので、関税・通関手数料は含みません。
- 船便のインボイスに書ける品名は5つまでです。超える場合は1品名につき50元を加算します。
- インボイスには、実際の取引の内容と価格を正しく記載します。
送り方による日数と料金の違いは「中国輸入の船便は何日かかる?」、送料の重さの計算は「容積重量の計算方法」も参考にしてください。
よくある質問
中国輸入の関税はどうやって計算しますか?
商品代金に日本までの運賃・保険料などを足した課税価格に、品目ごとの関税率をかけて計算します。外貨は税関が公示する週間平均レートで円に換算し、課税価格は1,000円未満、関税額は100円未満を切り捨てます。
輸入消費税はいくらかかりますか?
課税価格に関税を足した金額に対して、消費税(国税7.8%)と地方消費税(国税の額×22/78)がかかり、合計で10%です。軽減税率の対象品目は合計8%です。
1万円以下の仕入れなら税金はかかりませんか?
課税価格の合計が1万円以下なら、原則として関税と消費税・地方消費税が免除されます。ただし、革製のバッグ、手袋・履物、ニット製の衣類などは免除されません。
まとめ
中国輸入の税金は、課税価格(商品代金+運賃・保険料など)をもとに、関税、消費税、地方消費税の順に計算します。関税が低い品目でも消費税等で課税価格のおよそ1割がかかるため、仕入れの資金計画に入れておきましょう。送料を含めた総額の相談は、無料見積もりまたはLINEからどうぞ。

