中国から仕入れたおもちゃを日本で販売する場合、6歳未満の子どもが口に触れるおそれのある「指定おもちゃ」は、食品衛生法にもとづく輸入届出が必要です。届出をしていないおもちゃは、販売に使うことができません。この記事では、対象になるおもちゃの範囲、届出の流れ、あわせて確認したいほかのルールをまとめます。
- 6歳未満の乳幼児が口に触れるおそれのある指定おもちゃは、販売目的で輸入するとき食品衛生法の届出が必要です。
- 届出は、貨物を通関する場所を担当する厚生労働省の検疫所に出します。
- 3歳未満向けのおもちゃは、消費生活用製品安全法の「子供用特定製品」にも当たるか確認が必要です。

おもちゃの輸入に食品衛生法が関係する理由
おもちゃに食品衛生法が関係するのは、乳幼児がおもちゃを口に入れることがあるためです。ジェトロの解説では、食品衛生法の対象は「乳幼児(6歳未満)が口に接触する(可能性を含む)玩具」とされています。
こうしたおもちゃには規格基準と試験方法が定められていて、規格に合わないものは輸入して販売することができません。食べものではなくても、乳幼児が口に入れる可能性があるものは、食品と同じように安全性を確認する仕組みになっています。
対象になる「指定おもちゃ」の範囲
食品衛生法の対象になるのは、法令で指定されたおもちゃです。ジェトロの解説では、食品衛生法施行規則第78条で、次のようなおもちゃが指定されています。
| 指定おもちゃの例(施行規則第78条) |
|---|
| アクセサリーがん具、うつし絵、起き上がり、おめん、折り紙、がらがら |
| 知育がん具、つみき、電話がん具、動物がん具、人形、粘土 |
| 乗物がん具、風船、ブロックがん具、ボール、ままごと用具 |
| 上記と組み合わせて遊ぶおもちゃ など |
「6歳未満向けかどうか」と「指定おもちゃに当たるかどうか」の両方で判断します。迷う場合は、仕入れる前に通関予定地の検疫所へ相談すると確実です。
同じ「人形」や「ボール」でも、対象年齢や使い方によって扱いが変わることがあります。商品ページの表示だけで判断せず、対象年齢と素材を確認しておきましょう。
輸入届出の流れ
販売や営業に使う目的で指定おもちゃを輸入するときは、食品衛生法第27条にもとづいて輸入届出を出します。厚生労働省の案内では、届出の対象に「乳幼児用のおもちゃ」が含まれています。
- 届出書を用意する:「食品等輸入届出書」に必要な書類を付けます。
- 検疫所に届け出る:貨物を通関する場所を担当する検疫所の窓口に出します。
- 審査を受ける:食品衛生監視員が書類を審査し、検査が必要かどうかを判断します。
- 必要なら検査を受ける:検査が必要な場合は、保税地域で検査を受けて輸入の可否が決まります。
- 届出済証を受けて通関する:問題がなければ届出済証が交付され、通関に進みます。
厚生労働省の案内では、届出は貨物の到着予定日の7日前から受け付けています。また、審査や検査で法律に違反していると判断された場合は、輸入者が廃棄や積み戻しなどの対応をとることになります。
食品衛生法の輸入届出は、おもちゃのほか、食器などの「器具」や「容器包装」も対象です。食器の場合は 中国から食器を輸入するときの食品衛生法の届出 をご覧ください。
同じおもちゃを続けて輸入する場合
同じおもちゃをくり返し輸入する場合は、届出を早めに済ませる仕組みがあります。厚生労働省の案内では、器具・容器包装・乳幼児用おもちゃについて、衛生管理の説明書を出し、過去半年間に衛生上の問題がなく、輸送や保管の方法にも特に問題がないと判断されれば、貨物の到着前でも届出済証が交付されます。
| 場面 | 考え方 |
|---|---|
| 初めて輸入するおもちゃ | 届出書と必要書類を出し、審査・検査の結果を待つ。日数に余裕を持って計画する |
| 同じおもちゃを続けて輸入する | 衛生管理の説明書を出しておくと、到着前に届出済証を受けられる場合がある |
| 仕様や素材が変わった | 別の商品として扱われる可能性がある。変更点を検疫所に確認する |
年末商戦や春節前など、仕入れが集中する時期は、届出と検査の日数も見込んで発注日を決めましょう(年末商戦に間に合う発注スケジュール)。
あわせて確認したいほかのルール
おもちゃは、食品衛生法だけでなく、ほかの法律の対象にもなることがあります。ジェトロの解説で挙げられている主なものは次のとおりです。
| ルール | 関係するおもちゃ・内容 |
|---|---|
| 消費生活用製品安全法(子供用特定製品) | 2025年12月施行の改正法で、3歳未満向けの乳幼児用玩具が規制の対象になりました。届出、技術基準・使用年齢基準への適合、表示、PSマークの付与が必要です。 |
| 電気用品安全法 | 電池や電源を使うおもちゃなど、電気用品に当たる場合 |
| 関税法(知的財産侵害物品) | キャラクターなど、他人の権利を侵害するおもちゃは輸入できません |
| 景品表示法・資源有効利用促進法 | 表示や包装材に関するルール |
3歳未満向けのおもちゃのルールは 子供PSCマークと中国輸入、キャラクター商品の注意点は 中国輸入で商標権侵害になる商品 で詳しく説明しています。
中国の通販サイトには、日本のキャラクターを使ったおもちゃが多く出ています。正規品でないものは輸入できず、税関で没収の対象になります。青山代行でも、コピー品・非正規品は購入できません(利用規約)。
仕入れる前に確認すること
おもちゃを仕入れるときは、発注する前に「どのルールに当たるか」を整理しておくと、通関で止まるリスクを減らせます。次の順番で確認しましょう。
- 対象年齢(6歳未満か、3歳未満か)
- 指定おもちゃに当たるか(人形・ブロック・ボールなど)
- 素材(合成樹脂・ゴム・金属・木など)
- 電池や電源を使うか
- キャラクターやブランドのロゴが入っていないか
青山代行では、サンプルを取り寄せて実物を確認してから本番の仕入れに進むこともできます(中国輸入のサンプル)。代行手数料は商品代金の5%で、総額の目安は 費用シミュレーター で計算できます。
よくある質問
中国から輸入したおもちゃを売るのに届出は必要ですか?
6歳未満の乳幼児が口に触れるおそれのある指定おもちゃを販売目的で輸入する場合は、食品衛生法にもとづく輸入届出が必要です。届出は通関する場所を担当する検疫所に出します。
どんなおもちゃが食品衛生法の対象ですか?
食品衛生法施行規則第78条で指定されたおもちゃで、人形、つみき、ブロックがん具、ボール、ままごと用具、がらがら、風船などが含まれます。
3歳未満向けのおもちゃはほかにも確認が必要ですか?
必要です。2025年12月施行の改正消費生活用製品安全法で、3歳未満向けの乳幼児用玩具は「子供用特定製品」として、届出・技術基準への適合・表示・PSマークの付与が求められます。
まとめ
- 6歳未満向けの指定おもちゃは、販売目的で輸入するとき食品衛生法の届出が必要です。
- 届出は検疫所に出し、審査や検査を経て通関します。
- 3歳未満向けは子供用特定製品のルール、キャラクター品は知的財産のルールも確認しましょう。
おもちゃの仕入れのご相談は、お問い合わせからどうぞ。

